持分法から連結への移行、
会計士受験ではよく出てきます。
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持分法というのは、
相手を支配しているわけではないけど、
重要な影響を与えているから、
相手の損益の一部だけ取り込みましょう、というもの。
財務諸表の合算は無しです。
イメージとしては一人暮らししている大学生と親の関係。
親の稼ぎ40万円のうち10万円を仕送りしてもらって、
それ以外は自分で生計を立てていく大学生。
親にとって、重要な相手ではあるものの、
言うことを聞かせられるレベルではないですね。
その場合は、別会計にして、
やりとりした一部の影響だけを財務諸表に取り込むのです。
一方、連結(子会社)は、支配をしているので、
財務諸表を合算します。
同居している妻や娘のイメージです。
(支配という言葉はそぐわないですけど)
同じ財布で生活し、
すべての損益が取り込まれることになります。
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一般的には、株式の保有比率によって、
持分法か連結か判断します。
50%超であれば連結子会社、
20%以上50%以下であれば持分法(関連会社)です。
過半数の株を握っていれば、
株主総会という会議で意見を通し、
相手を思い通り動かせるというわけですね。
が、必ずしも株式の保有比率だけで決まるわけではありません。
たとえば役員をたくさん相手の会社に送り込んでいて、
実質的に支配していると判断できる場合は、
保有比率が過半数にいたっていなくても、
連結子会社となる場合があります。
もともと相手が連結子会社ではなく持分法であったとして、
その後役員をたくさん送り込むことで子会社化すれば、
株式の比率が変わらなくとも(追加取得しなくとも)、
持分法から連結への移行が起こりうるのです。
受験で出てくるのは株を追加取得して子会社化する場合ですけど、
事例として実際にあったりします。
https://s.yimg.jp/images/docs/ir/release/2017/jp20170801.pdf
ヤフーがジャパンネット銀行を子会社化するというニュース。
株式の比率は変えずに役員を送り込むことで子会社化するとのこと。
面白いですねぇ。
いつかこういう問題も作ってみたい。
試験では出ないでしょうけど(^^;)
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【編集後記】
今日は従兄弟の結婚式のためお台場へ。
夜は、実務補習所のディスカッション。
運営委員としての初仕事です!
【睡眠記録】
0:38~7:30
お酒3杯の影響もあるかも。