最高地点以降,ずっと下りだと思っていたのだが,途中で地味に上りがある。
下った後の上りは,ずっと上っているときよりもしんどく感じるものだ。
なぜ上りをつらいと感じるのか。
それは間違いなく,下りを知っているから。
いっそのこと100kmの間ずっと上りであれば良いのに,,,
と思うわけないのだが,人生では,むしろその方が良いのかもしれない。
ずっとずっと上って上って。
そんな人生であれば,上りを当たり前と捉え,
コツコツ一歩一歩進んでいかざるをえない。
スピードを出そうと思ったら,
身体に鞭打って下半身をこき使う必要がある。
二度寝の気持ちよさを知っているから,
二度寝しない日がつらいのと一緒だ。
二度寝したことがない人は,二度寝をつらいとも思わないであろう。
それが,当たり前なのだから。
毎日歯磨きするのと同じレベルなのだ。
とにかく,楽に走れていた下りから上りにさしかかると,
少しの傾斜でもつらい。
30km前後では,ちょくちょく歩く場面もあった。
その途中で,イヤホンを耳に突っ込んで走るハラルに追いついた。
まさかハラルが自分より前にいるとは思っていなかったので,
正直,かなりおどろいた。
おどろいたというより,焦った,に近いかもしれない。
ぼくは,ハラルを過小評価していたのである。
フルマラソンでは,僕がサブ3.5にあと7秒足りない記録を出した後に,
サブ4にあと8秒足りないという二番煎じをやってのけたのがハラルである。
そのハラルが前にいるとは。。。
ただ,そのときはハラルもだいぶしんどかったようで,
ペースは大したことなかった。
年齢も同じ,背格好もほぼ同じ。
ぱっと見では,どちらが先にゴールすることになるか,
判断がつかないだろう。
ただ,このときにはすでに,僕とハラルの間の勝敗は決していたのだった。
★★★★★★★★★★
【編集後記】
昨日,ほっぺたの内側を思いっきり噛んでしまいました。
これ,あとがつらいんですよね~。。。
ないすとぅみーとぅ!