いつもお読みいただきありがとうございます。
前回は,できない原因を究明し,それに対して手を打っていくことが,実は新しい案を考えていくことよりも手っ取り早い改善方法である,というお話をしました。
今回はその落とし穴について。
たとえば,冬物のコートを仕入れて販売しているお店が,なかなか売れ行きが芳しくないのでみんなでその原因を考えてみたところ,以下のようなものが挙げられたとしましょう。
・暖冬である
・競合他社の進出が激しい
・コートのデザインが良くない
・販売価格(P)が高い
・広告の打ち方が悪い
さて,これらはいずれも挙がってきそうなものですね。しかし,よく考えてみて下さい。本当に上記はすべて原因と言ってしまってよいものでしょうか。
私が受講した脳力開発セミナーでは,原因と条件をしっかり区別することが大事とのこと。原因とは,自分次第でどうにかできるもの,条件とは,自分ではどうにもならないこと。原因は内因,条件は外因。
そのように考えてみると,
・暖冬である
・競合他社の進出が激しい
・コートのデザインが良くない
この3つは自分ではどうにもできません。気候を変えられるわけでもないし,他社の動きを変えられるわけでもないし,デザインを変えられるわけでもない。
一方,
・販売価格(P)が高い
というのは,価格付けをしているのは自分ですから,工夫次第でなんとか出来ます。売れる価格,MQを最大化できる価格付けを徹底的に考えるのです。
・広告の打ち方が悪い
については,製造元が行うものは無理ですが,自分が作っている店のチラシなどがあれば改善することもできるでしょう。
このように,原因と思っていたものが実はそうではなかった,ということがよくあります。原因を究明すると言っても,その原因が条件になってしまっていないかどうか,常に問いかけるべきでしょう。条件であればそれは所与のものとして扱い,原因に絞って改善していくことが大切なのではないでしょうか。
最後までお読みいただき本当にありがとうございます。
複利のような逓増人生を。