50kmまで下り終えると,しばらく平坦な道が続く。
平坦と言っても,絶妙なアップダウンがあり,僕らを苦しめる。
もはやちょっとした上りになると,走るのがイヤになってきた。
早歩きを駆使しつつ,7分/kmは超えないよう,淡々と進む。
余裕がなくなってきて,この辺りは写真がほとんど残っていない。
このレース唯一の折り返し地点。
みんな暑そうだ。
僕も,この日は何度も水を頭にかけてもらった。
折り返してから,なかなかハラルとAKBの姿が見えない。
僕は,先にハラルが来ると予想していた。
30km付近で会ったときはとても快調に飛ばしていたからだ。
しかし,僕の予想は裏切られた。
先に出会ったのはAKB。
「はえーなー」
とお褒めの言葉をいただく。
僕もAKBに対して同じことを思っていたわけだが。
まさかAKBが先に来るとは。
意外と速かったAKBに次いで,死にそうなハラルがやってきた。
AKBに遅れること2kmほどだった。
「2km先にAKBいるから追いつけ!」
と励ましたものの,反応はイマイチどころかイマサンくらいだ。
少し不安になったものの,
他人の心配をしているほど自分に余裕があるわけではなかった。
71kmのドロップバッグを目指しひた走る。
歩いても良いが,最速の歩きを心がけること。
とにかくこれだけだった。
実際,歩きながらでも多くのランナーを抜いたと思う。
特に上りでは,中途半端に走るより速かったりするのだ。
とうに脚の限界は超えているはずだが,
身体は不思議と動くもので,
気付くと71km地点に着いていた。
スタートから8時間20分が経過していた。
残り5時間40分で29kmを走ればいい。
途中でリタイヤしなければ完走はほぼ確実だ。
ただ,狙うは13時間以内の完走なので,ゆっくり休憩しているわけにはいかない。
ここではそばを食す。
本日3枚目のシャツ,アドTに着替えて,
さあ,ここからが本番。
恐怖の上り坂へと向かうのだった。
★★★★★★★★★★
【編集後記】
近頃涼しい日が続いていますね。
暑いのが苦手なので嬉しいです。
ないすとぅみーとぅ!