久しぶりにすき家にいきました。
そうしたら、思わず「牛丼ダブルセット」なるものを頼んでしまいました。
期間限定で、牛丼並、ミニカレー、味噌汁セットで550円なのです。
カレーにしようか牛丼にしようか悩んでいたので、
両方頼めて550円はすごく得した気になりますね。
ちょっと会計的に、この価格について見ていきましょう。
単品価格は、2016年4月10日現在で以下のとおりです。
牛丼単品:350円
ミニカレー単品:390円
味噌汁単品:80円
なので、単純合計だと820円になります。
それが550円ですから、
なんと270円引き!!
(実際には、味噌汁はおまけでついてくる仕組みなので、
看板などでは190円引きと記載されています)
MGをやっているとよく分かりますが、
値引きはすればするほど儲からなくなります。
ダイレクトに利益を減らしてしまいますからね。
一時期の牛丼業界が良い例です。
牛丼並盛りが280円って、
いくらなんでも安すぎでしたよね。
牛丼関係各社はこの競争に懲りて(?)、
適正価格に戻したのでした。
とはいえ安いと思いますが(^^;)
で、今回のこの値引きはどうなんでしょうか?
利益に与える影響を考えるために、
原価をざっくり4割としてみましょう。
牛丼単品の原価:350円×40%=140円
ミニカレー単品の原価:390円×40%=156円
味噌汁の原価:80円×40%=32円
ということで、原価の合計は328円です。
利益はどうなっているかというと、
牛丼単品の利益:350円-140円=210円
ミニカレー単品の利益:390円-156円=234円
味噌汁単品の利益:80円-32円=48円
単品でそれぞれ売った場合の利益の合計は492円でした。
これを550円で売っちゃったら、
利益が550円-328円=222円と、
半分以下になっちゃいますね。
なぜそうしてまでも値引いているのでしょうか?
ホンネのところはすき家の社長しかわからないんですが、
利益額が増える、かつ、手間が大きく変わらない
というのが値引き販売をする理由ではないかと。
たぶんですね、すき家で一番売れるのは牛丼単品なんじゃないかと思うんです。
ミニカレーとか味噌汁は単品で頼む人はほとんどいないでしょう。
牛丼1杯の利益は、210円です。
それよりも、ダブルセットの方が、
利益額は大きいですよね。
そして、カレーと味噌汁を作る手間は、
たいして生じません。
米は自動で出てくるし、あとはカレーをかけるだけ。
手間と時間がかからないのです。
だったら、少しでも利益が大きくなる方がいい。
値引きによってお客さんの数自体も増えることが想定されますね。
あとはですね、本体でお得感を打ち出すことで、
トッピングを注文させやすくしていますよね。
チーズ乗せるだけで+いくらとか、
ネギをのせるだけで+いくらとか。
味噌汁を豚汁に変えて+いくらとか、
とれちゃいます。
それらの原価は大したことありませんからね。
190円も得しているなら、100円のトッピングつけても、
まぁいいか~、という効果です。
なので、利益の額は、
お客さんが単品で牛丼を頼むときよりドンと増えます。
ということで、知っておくといいのは、
利益は額で考えよう
ってことです。
セットメニューにして値引きしてるのは、
だいたいこういった考え方になってると思いますよ。
利益率を重視してたら絶対値引きなんてできませんからね~。
どうすればリソースをかけずに利益を最大化できるか。
ここを考えるのが社長の役目だと思います。
★★★★★★★★★★
【編集後記】
昨日は一日子守でずっと家にいました。
改めて、嫁さんのすごさを感じました。
【昨日の1日1挑】
一日子守
ないすとぅみーとぅ!