【Vol.257】資格試験の勉強が投資になるかどうかは将来お金が増えるか次第。

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

世の中の景気が悪くなると,一般的に資格ビジネスが儲かると言われます。資格を持っている方が就職に有利とか,手に職を,という風潮が広がり,勉強を始める人が増えるからですね。

では,実際に資格を取得することが良いことなのか,数値の面から考えてみたいと思います。

資格を取る目的はいろいろあるでしょうが,一つ考えられるのは収入UPでしょうか。会社によっては資格手当なるものもあるみたいですしね。

ここでは,資格を取らないまま就職できる会社に就職して一生を終える場合の毎年の年収が毎年500万円,資格を取ったことにより資格手当がついて,年収が毎年510万円になるケースを考えてみましょう。税金など細かい前提は考慮外としますね。

仮に2%で運用でき,今後30年間働き続けるとすると,資格を取ることによる収入の増加は224万円となります。あれ,10万円×30年だから,300万円じゃないの~?と思いましたでしょうか。違うんです。

難しい言葉で言うと「貨幣の時間価値」という概念が入ってきます。

簡単に言うと,今の10万円と30年後の10万円が果たして同じ価値なのか?ということなんです。結論は,否。では,どちらの方が価値が高いでしょうか。

それはもちろん今の10万円ですね。

なぜなら,今10万円手に入れて,それをそのまま銀行に預けっぱなしにしておけば,30年後には10万円よりは大きくなっているからです。

これを逆に考えれば良いわけでして,2%で運用できるならば1年後の10万円は(1+0.02)で割り算すればよいですし,30年後の10万円は(1+0.02)の30乗で割れば現在の価値が計算できます(これを割引現在価値といいます)。

この計算をすると,現在の価値に直せば224万円ほどの価値があるということなんです。

ということは,この資格を取るのに費やしてもいい金額は224万円までということになります。それ以内で済めば,資格を取ることは投資になるでしょう。

一方,もしこの資格の取得費用が250万円なのであれば,それは浪費になってしまうでしょう。

何でもかんでも資格を取れば良いというわけではありません。しっかりとその価値を見極めて欲しいです。それを取ることでそれだけ自分の稼げる金額が増えるのか,資格の勉強を始める前には考えてみてはいかがでしょう。

その点で言えば,会計士はとってもおすすめの資格です!

 

とはいうものの,単純に数値だけで考えられないものだから難しいんですよね。

 

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。

複利のような人生を。

 

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