【Vol.236】資産が増えるのは良いことか。

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いつもお読みいただきありがとうございます。

 

会社の資産には様々なものがあります。現金預金に始まり,売掛金や受取手形,商品,建物,機械,土地など,たくさんの種類の資産があります。

売掛金や受取手形というものはなかなか日常的には出てこないものですが,ものすごく簡単に言えばツケでものを売ったりしたときに計上される項目です。あとでお金がもらえる権利ですね。

おそらく一般的に,「資産が増える」=「良いこと」

という認識がなされていると思います。簿記の最初の講義では,資産はプラスの財産である,と教えますからね。

確かに資産がなければ何もはじまりません。そもそも会社の立ち上げ時には現金預金(キャッシュ)が必要です。また,資産というものは,将来のキャッシュを産み出すパワーの源泉です。建物や土地がたくさんあるということは,それだけ規模が大きいということなので活動も広く,将来稼げるだろうと推測できます。資産がたくさんある会社というのは,一般的には将来のキャッシュ獲得能力が高い会社ということになります。

ただ,その内容は十分に吟味する必要があります。それは本当に必要な資産なのか?見極めなければなりません。たとえばJALのように,規模が大きくてもつぶれてしまう会社はたくさんあります。

別の観点で資産(キャッシュを除く)を考えると,「資産が増える」=「キャッシュが減る」という関係にあります。

借入をして何かを買う場合は別ですが,基本的に何かを買おうと思ったらキャッシュを使わなければなりません。建物を買ったらキャッシュが減ります。また,売掛金や受取手形といった資産については,いまキャッシュではもらわずにあとでもらうことになるので,実質的にはキャッシュのマイナスとも考えられます。

ビジネスにおいては,通常,先に仕入があり,あとで売上がたちます。ということは,支払が先に来るわけです。何も考えずにビジネスをしていると,キャッシュが足りずに支払が出来なくなり,倒産してしまいます。ものは売れているけれどもお金がないから倒産してしまう,いわゆる黒字倒産というやつですね。

これを防ぐには,支払を遅らせ,キャッシュの回収をいかに早めるかが重要になってくるのです。

(ちょっと筆が進みすぎたのでこの辺で。。。)

とにかく,キャッシュの観点からみると,資産が増えることは必ずしも良いことではないのです。事実,キャッシュフロー計算書という財務諸表では,資産の増加はキャッシュのマイナスとして記載されます。

何かビジネスを考えるなら,キャッシュの観点も取り入れることをオススメいたします。

Cash is King!!!

最後までお読みいただき本当にありがとうございます。

複利のような人生を。

 

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