上場企業はキャッシュフロー計算書という書類の作成が義務づけられています。
キャッシュフロー計算書は,簡単に言うと,
お金の出入りを要因ごとに明らかにする書類のこと。
どうやってお金を増やし,どういう目的でお金を使い,いまいくら残っているのかが分かります。
キャッシュフロー計算書では,お金の増減理由を大きく3つの要因に分けます。
営業キャッシュフロー
これは本業でどれだけお金を稼いだか(もしくは失ったか)を表します。
300円で仕入れた100個の弁当を500円ですべて売り,
その他コスト(たとえば給料5,000円と家賃8,000円)を差し引けば,
(500円-300円)×100個-5,000円-8,000円=7,000円が増えますね。コレが営業キャッシュフローです。
この数値はプラスになっていることが大前提です。
マイナスの場合は,何らかの問題を抱えている可能性が高いです。
投資キャッシュフロー
設備投資などでどれだけお金を使ったか(もしくは設備を売ってお金が増えたか)を表します。
土地付の店舗を1,000万円で買ったら,マイナス1,000万円となります。
将来より稼ぐための投資ですから,マイナスの会社も多いです。
財務キャッシュフロー
どれだけお金を借りて増えたか(もしくは返して減ったか)を表します。
100万円を銀行から借りたら,プラス100万円です。
お金に余裕があれば返済でマイナスになりますし,
お金が足りない場合は借りるのでプラスになります。
個人のキャッシュフローも,3つに分けて考える
基本は,営業で稼いだお金を投資に回すこと。
稼いだお金(たとえば給料)から食費や家賃を引いたものの残りを,
投資にあてるのです。
財務キャッシュフローは,たとえば借金して家を買うなどをしなければ動くことはあまりありませんのでそこまで気にする必要はないでしょう。
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローのバランスが大事です。
貯金がなくてもいいんです。
営業キャッシュフローがプラスで,それを投資に回しているのであれば。
投資は将来の営業キャッシュフローの源泉なのですから。
例えばソフトバンクなんか,ハチャメチャです。
営業キャッシュフローの何倍ものお金を投資キャッシュフローにつぎ込んでいます。
(当然足りない分のお金は借りているわけですが)
ソフトバンクのキャッシュフロー計算書からは,貪欲に成長していこうという気持ちが伝わってきます。
髪の毛が後退しているのではない,私が前進しているのだ、
という孫さんの名言はあまりにも有名です。
さすがに個人の場合は借金してまで投資することは難しいでしょうが,
もしもっと成長したい,上を目指したいと思っているのなら,
それくらい投資につぎ込む気持ちがあっても良いのではないでしょうか。
貯金があることは恥ずかしいことかも?
貯金が増えないことを嘆く必要はないのです。本業で稼いだお金をしっかり投資に回しましょう。
もちろんここでの投資はいわゆる自己投資。本を買ったりセミナーに出たり未体験のことにお金を使うこと。
貯金があるということは自分への投資を怠っていることと同義です。
稼いだお金は正しく使うこと。目的のない貯金は恥ずべきことなのではないでしょうか。
本業(生活費含めて)のキャッシュフローがマイナスとなっている状態だとするならば,会社と同じで明らかにマズイです。
そもそも投資に回せませんからね。
その場合は投資の前に生活コストを見直し,営業キャッシュフローをプラスにして下さい。
一般的なサラリーマンであれば,手取り給料-食費や家賃などの生活費をプラスにすることからです。
ということで手元キャッシュフローに不安のある自分自身への励ましエントリでした!
複利のような逓増人生を歩みましょう!