バラモンキング2017の完走記シリーズ。
第1回からぜひどうぞ↓↓↓
登場人物はこちら↓↓↓
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もう、すれ違う選手はいない。
ほとんどの選手が歩く中、
最後の力を振り絞る。
自分自身も歩く時間帯が多くなってきたが、
それでも、できるだけ早歩きをキープ。
抜いたり抜かれたりするときには、
「頑張りましょう!」
と声を掛け合う。
見知らぬ人とも一体感が生まれる。
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これだけ真っ暗になっても、
島の人たちはまだ応援してくれている。
もし応援してくれる人がいなかったら、
ここまでたどり着けていただろうか。
否。
応援してくれる人の存在は本当にありがたい。
すべての人に、
「ありがとうございます!!」
と返しながら走る。
このレース全体を通じて、
何回「ありがとう」と言っただろうか。
普通に生きている人が1日1回言っているとして、
その人が1年間で言う回数を余裕で超えているんじゃないか?
それくらい、「ありがとうございます」を連呼した。
受験勉強も同じであろう。
もしだれも応援してくれていなかったら?
と考えるとゾッとする。
直接口には出さなくても、
「頑張って!」
と思ってくれている人がいる。
そういった人たちに少しでも思いを馳せると
エネルギーが湧いてくるものだ。
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暗い道を一歩一歩進む。
総距離226kmに及ぶレースも、
最後の最後に差し掛かってきた。
悲鳴を上げる肉体。
レースを終わりにするためには、
ゴールするか、リタイアするかの二択しかない。
実質的に、ゴール一択だ。
進む以外の選択肢は、ない。
会計士受験だって、つらい。
終わりにするためには、合格するか、やめるかのどちらかしかない。
どちらを選ぶかは自分次第。
だが、合格するまでやると決めたなら、
つらくても進むしかないのだ。
途中、涙が溢れた。
ゴールの2~3km手前だろう。
ゴールできることがほぼ確実になると、我慢できずに泣いてしまう。
3年分の思いがあふれ出す。
ついにここまで来たんだ。
あともう少し。
ゴールではみよっしーが待っているはずだ。
少しずつゴールが近づき、
明るいエリアに入ってきた。
どんどん増える声援。
すべてに感謝を伝える。
こちらから「ありがとうございます」と声を掛ける。
もちろん交通整備の警備員さんにも。
最後の最後に、頭の中で考えていたこと。
それは、ゴールするとき前後に人がいないようにすること。
人生初めてのロングゴール。
堂々と、思いっきりゴールテープを突き上げてやる。
そのためには、前後の選手と間があいていたほうがいい。
少しペースを調整し、位置取りを決めた。
遠くから聞こえてくる、
「ばらもーんきーんぐ!!」
という実況お姉さんの甲高い声。
過去2年は、ずっと間近で聞いていた声。
この声を、初めて自分が直接受けることになる。
見慣れた景色。
左に曲がるとあと数百メートルでゴール。
右に左に、感謝を伝えながら。
そして、憧れ続けた五島のレッドカーペット。
ついに、ついに。
「783番 尾崎智史さん 東京都
ばらもーんきーーーんぐ!!!!」
僕はバラモンキングになった。
・・・もうちっとだけ続くんじゃ。
★★★★★★★★★★
【編集後記】
昨日は、とある方とランチ。
自分がいかにあまちゃんであったかを改めて認識。
これから新たな動きがスタートします。
【昨日のトレーニング】
なし